今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成20年版 9日

実行をためらっていると折角の
決意が雑念に惑わされていく

 大事なことに気が付いて、よしやろう!と決めたのに、一息入れようとコーヒーを飲んでいるうちに、「でもあいつをどう説得したらいいんだ」などと考え、それからそれへと気持ちが移っていってしまう。
 そしていつのまにか「ま、今すぐやらなくてもなんてことはないさ」と、怠け心のほら穴に引きこもっている…。
       ◎
 人の目には常に何かが映り、何かの音や響きが耳に入り、頭の中はこれといったことではないけれど、絶えずなにかを考えているものです。黙って座っているときは心を静めていたくても、とりとめのない思いが去来したりします。
 そして、それらが時おり心の真ん中に位置を占めることもあります。


 でも、これをやろうと目的を持った、その一時は、雑多な思いは表だった活動をやめて、気持ちは一つにまとまっています。
 だから、これをやろう思ったその時、すぐさま体を動かすことは、力をその一点に注ぐという意味でとても大事です。
 ところが、目も耳も常に外界からの刺激に反応しているし、心も頭も色々な思いを持ち続けているので、例えば、心配性とか、せっかちとかの癖を持っていると、その癖が、一点に注がれるべき心をあらぬ方向に曲げていくのです。
 思いついた時に、その方向に体を動かしましょう。果断に実行していくと、体の動きが大きく作用して、心も目指すべき方向に真っ直ぐ向かいます。
 雑念に惑わされる前に実行に移して、力強くピュアな心で取り組み、物事を成し遂げていきたいものです。




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