今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成19年版 2日

素直に従う心は相手の良い所を
 そのまま学び取らせてくれる 

 理屈が多くて、人の言うことをなかなか聞こうとしない人があります。
 そんなとき「損をしているなぁ」と思うことがあります。
 自分の思いを先に立てているため、相手の言葉をフィルターを通して聞くような感じになって、当たり前のことが分からなくなっているのではないか、と思えるのです。
       ◎
 仕事のことでも勉強のことでも、何かを教わろうとするときは、単に相手の持っている知識や技術を聞いたり見たりするだけでなく、相手の考え方や、やり方などすべてのことを吸収しようという心構えで臨むことが大切です。
 さらに言えば、その部門の熟達者として敬い、そのやり方や考え方に「従う」くらいになれば、相手


の言葉を超えて、その中身が「あぁそういうことなのか」と、直に伝わってくるものなのです。
 どんなに熟達している人でも、その技術を学んだり開発する過程で、これは真似されたくないと思う失敗やクセを身につけてしまうことがあります。
 素直に従う心は、そういったものを自然に排除して、学ぶべき大事なことをきちんと学び取らせてくれます。
 なぜそうなるのか、という理屈よりも、素直に従う心を磨いて、これを体験すればよく分かります。
 人の子の親なら、よくお分かりになるでしょう。親は、子供には何よりも素直な心を育ててやりたいと願っているものです。素直な心は、人と仲良くできるだけでなく、あらゆるものの力を頂いていく、不思議なはたらきを秘めているのです。




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