今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成19年版18日

世の中は自分と考えの違う
 人もあって成り立っている

 十人十色と言いますが、人間は一人ひとり考え方や性格が異なっているものです。
 性格の差異は、是非善悪とか優劣ではなく、「バラエティに富んでいる」と理解したいものです。これで成り立っているのが人間社会であり、だからこそ活力が生まれるのではないでしょうか。
 そんなことは分かり切っているはずなのに、自分と違う考え方をする人や、自分と異なった行動をする人を不満に思ったり、場合によっては「許せない」と非難したり排斥することがあります。
 しかし、人間の体をみても、頭脳があり、手足もあれば肺や胃や心臓など内臓もあって、それぞれが果たすべき機能を果たしているから有機的に働けるのです。
 頭脳は最も重要な機関だからといって、体全部が頭脳の働きをするわけにはいきません。人間として


の働きをするためには、手も足も、肺や胃や心臓もなくては人間として生きていくことはできないのです。
 会社のような人間の集団も、これと同じで、同じ性格、同じ考え、同じ働きをする人ばかりでは、健全な機能を維持することはできなくなるでしょう。
 自分と考えの違う人のことを、変な理屈を言うとか、間違っていると見がちですが、それは「自分から見てのことである」と、知っておきたいものです。
 そういう謙虚な心でいれば、意見や考えの違う人の話も冷静に聞くことができて、理解し協力する道を開くことができます。
 生まれや育ちや立場が違えば考えが違うのは当然で、そんなことで対立してはなりません。だからこそ協力し合うのだ、それでこそ新たな展開があると考えましょう。




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