今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成19年版19日

子供を叱るには優しく接する
 ときより深い愛情がいる

 甘やかされているけれど、十分に愛情を注がれてはいない。こんな不幸な状態に、今の多くの子供たちはあるのではないか、と思います。
       ◎
 サッカーやラグビーの試合中ラフプレーをした選手にレッドカードを出す時、審判はその場を少し離れた位置に直立して選手に自分の前に来るように呼びつけます。
 そして、その不行跡をきちんと指摘して、なぜ退場になるのか説明し、納得させてからピッチの外に出します。
 乱暴なプレーをとがめる審判は、厳しい表情をすることもありますが、たいがいは優しく、笑顔で話すことすらあります。
 プレイに熱中するあまりに乱暴を働いてしまった選手に、自分の不行跡を認めさせるには、選手の身


になってその場の状況を説明する必要があるのでしょう。
 ゲームに心を残してピッチを去る選手に、反省をうながし、次に出る試合での奮起を決意させる、好アシストとなる心配りです。
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「叱る」ということは、腹立ちや怒りにまかせて怒鳴ることと全く違うことです。
 子供の性格や、その時の心理状態を把握して、事を起こした状況をきちんと説明させるゆとりがあってはじめて「叱る」ことができるのですが、親の自分が腹を立てていたのでは、子供を責めることしかできなくなります。
 子供のすべてを見てやれる公平な目や、子供の将来のため何が大切かを示してやれる見識を磨いておきたいものです。
 そうした深い愛情を持つことは、自分自身を成長させることでもあります。




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