今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成19年版23日

 小事を面倒がる心が大きな
 面倒をつくりだす

 本棚から本を出して読んだり調べ終えたりした後、どうしているでしょう。
 また使うのだからと、机の上に置いておくか、きちんと本棚に戻すか。
 些細な行動の違いですが、そのままにしていた場合、最初は一冊の本ですが、次に手紙や雑多な書類が積み重なり…机の周りはいつの間にか本や書類の山。こうなると片付けるのに時間も手間もかかります。
 いつか時間ができた時にまとめて片付ければいいやと思っても、そんな時間はなかなか取れません。そうするうちにどこに何があるか分からなくなり、探すだけで時間がかかり仕事に集中できなくなります。
 落ち着いて仕事ができないという悪循環がここから始まり、書類を見つけられなくなったり紛失した


り、最初の1冊が仕事の場を乱す事態に発展していきます。
 最初から元に戻せば済むことですが「後でやればいいじゃないか」と思う心が出てほったらかすか、そんなことも意識しないでそのままにしておくこともあります。
 日常の些細なことを怠けていると、大きな面倒を自ら作ってしまうのです。
 どのようなことにも「一手間掛ける」と心を決めて実行していれば、面倒がってやらないでいたことがすぐ片付くし、溜まることもありません。
 それが分かれば手間を掛けることを面倒に思わなくなります。そして、このような生き方に面倒な事態は生じません。
 事柄の大小ではなく、面倒がる気持ちが面倒なことを作っているのです。
 小さな事をこつこつやることの大きな意味を、自分から志して、じっくり味わってみましょう。




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