今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成18年版 3日

 気付いた事は今必要な事である
 後では時期を逸してしまう

 他の仕事をしながらお風呂の湯をためていて、その事をすっかり忘れていたのに、ふと気付いて風呂場へ行くと丁度良い分量でした。以前は気付いてもまだ大丈夫だろうと思って、後から見にいくと入れすぎていたり、水と湯の出し加減を間違えて、熱いお湯がたまっていることもありました。
 今しようと思った事を後回しにして、あの時やればよかった、と思うような後悔や失敗が、長い間には一回や二回は経験しているものです。
 一日の中で、その数が多いときほど精神的な負担やストレスが多いように感じます。
 何かをしているときに、他にしなければならないことをふと気付くことがあります。しかし、気付いても考え直したり、怠け心で後回しにするとせっかく気付いたことを忘れてしまい、失敗をしたり、周りに迷惑をかけたり、無駄足を踏んで物事の成果が


思うようにいかなかったりします。
 不思議なことに、何かをしているときに全く関係のない事柄が、突然頭をかすめることがあります。こうして気付くときに頭をかすめる「心の声」はとても小さいものですが、その声にすぐに反応して素直に行動することが、自分にかかわりがある無いに関係なく、自分を含めた世の中の動きがスムーズに回っていくことになるのです。
 気付く時はあまりに小さい心の声なので、つい手元の事を中断するのが煩わしかったり、気の向かないことだと見過ごしてしまいがちです。でも、それを繰り返しているとさらに気付けなくなって、後悔することになります。
 その小さな心の声は、今必要な事を教えてくれているのであって、後では時期を逸してしまうのです。敏感に反応して、すぐに行動することがとても大切です。
 たとえ二度手間になっても、気付いた時すぐ行動することを繰り返して、うまくいった喜びを味わい、気付かせてもらえたことに感謝ができれば、さら


に気付きやすくなります。
 心に響いた小さな声に素直に従って、物事がスムーズに運び、ストレスの少ない明るい毎日を過ごしたいものです。




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