今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成16年版 2日

相手の働きに感謝ができると
 心は優しく穏やかになれる


 夫がやっと帰ってきた。聞いてほしいことがたくさんあるのにちっとも聞いてくれない。酔って愚痴ばっかり、情けなくて聞きたくもない。子供が小さいのだから、たまには早く帰って相手をしてやってほしい。
 こんなとき、どんな気持ちで接しているでしょう。自分の思いをまくしたてたり、相手がしゃべっているのを放っておいたり、我慢して言いなりに過ごしたり…。いずれにしても気持ちは通じ合っていないので心は満たされません。
 お互いの心が満たされるには、相手の気持ちになってみることです。反発したくなるような言葉や態度を見せられたときは、相手は気持ちの中に何かをため込んでいるのです。相手と同じように自分にもたまっているものがあるとしても、相手の様子から


「そうだ」と気が付いたら、そこで一呼吸。
 先に相手の気持ちを察して譲歩するのはとても難しいことです。自分の気持ちを後回しにすることは、相手の言いなりになるようで、やりきれない思いがすることでしょう。また、自分で自分をないがしろにしたようで、自分が無くなるような悔しさや寂しさで自尊心が傷ついたと感じるかもしれません。
 そんなときであっても、相手の気持ちを先に考えてみましょう。自分が素直に相手の気持ちを汲めるようになれば、いつか相手もこちらの気持ちを理解しようと努めるようになっていきます。
 そうやってお互いに成長していくことを目指しましょう。相手の働きに感謝できるようになってこそ夫婦共に幸せなのです。
 その心になるには、相手の働きをよく理解することです。自分の前では我がままでだらしないところがあったとしても、外では家族のために頑張っています。会社では色々な人間関係のストレスの中で、なんとか元気に働いてくれているのです。


 相手の現状を認めて理解すると、その働きに感謝できるようになります。そうすれば、「しかたがないな」と言いつつも受け入れられるようになります。お互いが心を寄せあってこそ家族の幸せがあるのです。




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