今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成16年版17日

欠点を直すには身近な人の言葉
 を素直に聞くことである


「一番聞きにくいのが妻(夫)の小言」というのが通り相場かもしれません。 だれより身近にいて、じっくり観察されているだけでなく、自分は知らない自分のクセや、物の言い方や、食べ物の好き嫌い、人に対する態度の違い、動作の速い遅い、その他あらゆることを知られているのですから、批判をされ出したら隠れようもありません。
 けれども、一番気を許している相手から言われることには、多大な抵抗感があります。その上、間違いのない所を衝いている、と思えることも腹立たしい限りです。グーの音も出ないというのが本音なのですが、そんな弱みも見せたくありません。
 実感としては、妻(夫・これもツマと読めるんですね)からきついことを言われるのは耐え難く、ツマらんことでゴチャゴチャ言わないでほしいという


ところです。
 しかし、やっぱりそれでは済みません。ツマから言われたことは、程度の差はあっても職場やご近所や仲間など、周りの人から思われていることと同じものなのです。
 ツマだからこそはっきり言葉に出して言ってくれた、と思いたいものです。言った方は、何気なく言っている場合もあるでしょうが、多くの場合心からこちらのことを思って言ってくれているのです。また何気なく言った言葉であっても、不快そうな受け答えをすると、だんだん何も言わなくなってしまいます。
 お互いに言葉を交わし合うことで、互いのことをより深く知っていき、自分自身のことを知って、短所や欠点を改める大きな力になるという相互関係を築けたら、どんなに有意義な人生にしていけることか。
 ツマとの深い心の交流を基に子供との会話をより活発にしていけたら、子供の成長だけでなく、子供を通して自分もより大きな人柄になっていけること


でしょう。
 こうして職場や色々な仲間と、仕事に付随した人間的な会話ができるようになるには、ただ一つ「相手の言葉を素直に聞く」という、心の働きに目覚めることにあります。
 素直に話を聞いてくれる相手の有り難さは、みんなが感じていますよね。




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