今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成16年版27日

人と和し明るい心で過ごすこと
 が健康に恵まれる元である


 人と和す、ということは特別なことではなく、人間の自然な生き方です。「自分が」という、自分の思いを立てた、自己中心の生き方をしていると人と和すことができなくなることは、今更言うまでもありません。しかし人間というものは、どれほどこの「自分が」という思いを持ち、この思いのために人と対立したり、不愉快な思いをしたり、させたりしていることでしょう。
 そして、そんな事からくるストレスをためて、自ら体調を崩してしまうことさえあるのですから、人間とはなんと不器用な生き方をするものかと、ほとほと思ってしまいます。
 人と和し、人の働きに感謝していくことが、自分も相手も明るい気持ちにすることは、だれもが体験的に知っているはずなのに、です。


 そうやって日常が送れたら、気分を損ねて体調を崩すこともないし、周りのためにも自分のためにも楽しく働いて、大きく役立っていけることも、みんな知っているのです。
 人と和す明るい心にどうすればなれるのか、それも薄々は知っているはずです。自分の思いだけで突っ走らないとか、人の話をよく聞くとか、どんな事も進んでやるとか、今自分が抱えている問題を見据えて、それを自分のこととして克服していくという姿勢を基に、一人ひとりが人間としての値打ちを高めていこうと、希望を持つこと。
 そうしたら自分が抱えている問題で心を暗くして、周りの人や自分の境遇に不足を思ったりすることも少なくなって、温かく優しい視線を、周りの人にも、自分にも向けられるようになります。
 私たちの生活は人との繋がりの中で成り立っており、家庭でも会社でも人と関わりを持たずに過ごすことはできません。そして、人との関わりの中で楽しいこともあれば、面白くないこともあるのが私たちの生活です。


 しかしその中にこそ人と和して明るい心で過ごしていける人に、自分が生まれ変わっていく要素があります。日常の生活や仕事という、当たり前すぎることの中で受ける刺激は、自分の本当の姿を知り、よりよい生き方に目覚めていくためにあるのです。




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