今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成14年版19日
思い悩んでいるよりまず行おう
それが心を軽くする
自分の好きな事や慣れていることをするときは、何も思わなくても自然と体が動きますが、初めて体験する事や、苦手な事などをするときは、なかなか体が動かず「やったこともないのに」とか「失敗したらどうしよう」と、やる前から結果がどうなるかと不安をかき立ててしまうことがあります。
初めての事をする時は、どうやればよいのか分からなくて、緊張したり、思い悩んだりするのは当然のことかも知れません。しかし悩んでいるだけでは物事は進展しません。
必要と思うことを列記してみたり、書籍やインターネットを当たったり、経験者や先輩に尋ねたりと、体を動かしてこそ突破口を見つけることができよ
うというものです。
体を動かして問題に取り組んでいれば「あれがいる」とか「あんなやり方がある」とか「この考え方は少し違う」などと、様々なことに気付いて知恵が湧いてくるのです。
行動していくことによってまず変わるのは、負担感が薄らいでいくということです。どうすればよいか分からないという不安も、結果がどうなるかという心配も、体を動かしていくうちに徐々に薄れていくものです。
しかし、頭の中で考えを巡らせているだけでは現実は何も変わらず、結果も出ません。物事は実際にやらなければ良い結果も悪い結果も現れないのです。
今、自分にできることを喜んでやっていけばどんなに拙くとも結果が現れ、それを基に新たな工夫を
していくことができます。
こうして行動することによって、より良いものに近付いていき、心を軽くして、積極的に取り組めるようになっていきます。思い悩むのは、次に行動を起こすための準備段階である、と割り切って、不安や負担感を物事に取り組む原動力に変えていきましょう。
人間は自由に動く体を頂いています。
これは働かせるためにあるのであり、考えるということも、体を通して色々な体験を積むことによって身に備わってくるものです。自由に働かせることができる体を頂いているということは、これを活用し、行動してこそ、人間本来の生き方ができるというものです。