今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成13年版 3日

仕事は追う気持ちになって働け
   追われる心には喜びがない


 世の中には「やりたくない仕事だが、仕方がないからやっている」という人もありますが、本当にやりたくない仕事なら、初めからやっていないはずです。

 しかし、やりたくないという気持ちがあっても、やろうという気持ちの方が少しでも多いからこそ、やっているのであって、全くやる気のないことをやっているのではありません。

 私たちはそのような「嫌だけれども仕方なくやる」という気持ちで物事をすることもできますし、嫌なことは全くやらないこともできます。

 また、嫌なことでも気持ちを変えて、自分から進


んで喜んですることもできます。私たちの心は自由であって、それらのどれかを自由に選んで生きているのです。

 自分から進んで喜んで仕事をしている場合、私たちは次々と仕事を追いかける気持ちになって仕事をしています。

 「これは終わったぞ、さあ次はどれをやるんだ」と気分が軽快です。

 ところが嫌だけれども仕方なくやる仕事の場合、やり出しても気分が乗らず、何か理由をつけては先延ばししたい気分になっています。

 これは一方で仕事をやりながら、片方でやりたくないという思いを持っているため、思いと行動とが対立した状態になっていて、思いと行動の矛盾による悩みが生じているのです。


 これでは仕事の能率が上がらないばかりか、仕事をやっていても喜びが感じられません。

 そして、仕事をしていながら常に「やらなければならない」という思いで自分を叱咤していなければなりませんから、仕事に追いかけられている気分が抜けないのです。

 もし仕事に追いかけられているような思いをしているとしたら「今やっているこの仕事を本当に進んで喜んでやっているかどうか」心静かに反省してみる必要があります。

 そして、どうしてもやらなければならない仕事であったら、喜んで追いかける気持ちで取り組んでいくように、気持ちを切り替えることです。

 人間は自分で自分の思いを変えて、生活を変えていくことができます。同じやるのなら「喜んでやる」とはっきり心を決めて、積極的に生きていきたい


ものです。




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