今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成13年版 8日

信念を持って貫くことが
 人の心と周囲を動かしていく


 一人の人間の強固な意志が周囲の人の心を動かし、組織や地域に新しい風を吹き込み、それが大きなうねりとなって世の中に働きかけて、動きそうにもないものを動かしていくということがしばしば見られます。

 一人の人間の意志は大きな力を持っています。

 組織や人を動かす立場にある人にとっては、自らの発意と情熱は無くてはならないものであって、これが力強い統率力や指導力のもとになっていきます。

 自分はこれを貫いていくとか、この方針でいくという確固とした意志は、自分に課せられた役目や物


事を押し進める推進力となり、岐路に立った時には右に進むか左に進むかを判断する基準ともなります。

 確固とした意志がなくては推進力と判断力が得られず、何事にも優柔不断となってしまうばかりです。

 一人の人間が周りの人を動かしていくのは、たゆまず事に当たっていく姿勢と、迷ったり挫けたりすることがあっても気持ちを入れ替えて立ち直っていく、強い生き方の持つ魅力によってではないでしょうか。

 これを貫くという意志がその根源になっているのです。

 そして、自分はこれを貫いていくという緊張感や充実感が、周りの人の心に響いて共感を生み出し、その共感や一体感が、更に推進力を高めていくこと


になります。

 一つの事を決断するまでは人の意見を聞いたり、色々と逡巡することはあっても、一旦決めたら結果が出るまでやり抜くことです。

 すでにやり始めたのに、途中で邪魔が入ったり困難なことが生じてきたからといって、不満を思ったり先行きを心配したりしていると、意志が微妙に揺らいでしまいます。

 するとその動揺を見透かしたように、いよいよ迷わされる事が起きてきて、結果が出るのを待たずに諦めるという事態になりかねません。

 これでは自分の主体性を捨てて周りから動かされていることになります。

 自分の信念を結果が出るまで貫いていくことが、人の心を動かし、周囲を動かしていくという事実を


再確認して、自分が主体となって周りをより良くしていくことに努めて、充実した人生を歩んでいきたいものです。




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