今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成12年版 3日

生活の張り合いは
確固たる目標を立てることから生まれる

 「目標」というのは「ある物事を成し遂げたり、ある地点まで行き着いたりするための目印」という意味です。混同して使われることが多い「目的」は「実現しようとして目指す事柄」という意味ですから、今日の標語で言う「確固たる目標」とは、これを実現したいという強い願望に到達するために、自分で設ける目当てということになります。

 私たちは時には張り合いのない日々を送ることがありますが、今日もまた昨日と同じようなことで一日が過ぎ、大過なく過ごせたけれども何も記憶に残ることがない一日だったというのは寂しいことです。こんな時は、周りから動かされて仕方なく従っていたり、与えられた仕事や立場を仕方なくやっていたりするようなことになっているようです。これでは生活の張り合いは出てきません。



 組織や人との繋がりの中で不本意なことをさせられているとか、非力な自分は周りに従うしかないと、不満をこらえて現実を受け入れている間に、目的も目標も見失ってしまったのでは、自分を見失ったのと同じです。

 目標とは、自分の意志で「これをやる」と、行うべき事や方向を定めることですから、命じられて「やらされている」事であっても、周りの人とのしがらみで損な役割を担わされていると思えるときでも、気持ちを切り替えて、それを「自分のこと」として積極的に行っていくことはできるのです。

 世の中には目標に向かって毎日生き生きと働いているうらやましいような人がしばしばありますが、歯車の一つに過ぎないと思っている私たちも、目標を打ち立て、生きがいや張り合いを持って暮らすことはできます。


 それには、やらされているのではなく「自分の意志でやっている」、働かされているのではなく「周りのために尽くしている」という自主性に目覚めることと「どんなことでも喜んでやる」という積極性が土台になります。

 不平不満や、怠け心や、引っ込み思案は自分の力を十分発揮できなくし、こうなりたい、これを実現したいという希望を萎らせてしまいます。喜んで働くという土台を自分の心の中にしっかり築き、確固たる目標を打ち立てていきましょう。




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