今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成12年版 7日
他に求める心が強すぎると
不平や不満が絶えない
あなたの周りに、口を開くと不平ばかり言う人はいないでしょうか。周囲の人をこきおろしたり、世の中のことを愚痴ったり、そういう人と接していると、あまり楽しい気分になりません。
ではあなたはどうでしょうか。自分では気付かないうちに、ひょっとしたら不平を撒き散らしてはいないでしょうか。
「私は絶対に不平は言わない」という方もあるでしょうが、口に出さないから不満がないわけではありません。
毎日心から楽しく過ごしていますか。明るい気分ですか。もしもそうでなかったら、気付かぬうちに、心の中に色々な不満をくすぶらせているはずです
。これでは口に出さずとも、険悪な雰囲気を漂わせてしまっていることになります。
不平や不満の全くない人はいないでしょうが、それがあまりに多いと周りの人には迷惑ですし、第一自分の気分を自分で暗くしているわけで、決して幸せな生き方とは言えません。幸せな人生を築いていきたいなら、まず自分の心の中にある不平不満を、少しでも捨て去ることから始めることです。
不満を思ってしまう原因は何でしょう。それは他に対する過ぎた欲求です。「こうでなければイヤだ」という思いが強すぎると不足不満の虜になってしまいます。 周りの人に対して、無い物ねだりと言えるような無理な望みが多いと、独りぼっちの孤独を自ら招くことになります。
こちらが望めば相手は思い通りに変わってくれるかと言いますと、まずそんなことはありません。他人は絶対に自分の思い通りにはならないという事実
に、はっきりと気付く必要があります。
他に求める生き方をやめて、自分自身に課題を与えてみましょう。今まで目が外に向きすぎていました。その鋭い目を自分に向けてみたら、自分にも至らないところがたくさんあることに気が付くでしょう。
目を自分に向けて、欠点に気が付いてたら欠点を克服していけるでしょうし、なかなか克服できなくても、他人の欠点を許し、相手を思いやる気持ちが生まれてくるはずです。