今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成11年版 6日
仕事を追いかける気概が
仕事を喜びに変えていく
仕事に追われて苦しい思いをした経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。山積みにされた仕事や期限が迫っている仕事を目の前にして途方に暮れて、焦燥感に苛まれて、心身共に疲れはててしまいます。
そんな時に限って、仕事が思い通りにはかどらなかったり、つまらない失敗をしたり、あるいは追い打ちを掛けるように新たな仕事が割り込んできて、ますます仕事が滞ってしまうこともあります。
そこには、喜びがないばかりか、配慮の行き届かせた仕事ができるはずもなく、場合によっては心が萎えてしまって、何もする気がなくなってしまうことさえあります。
もし、現在このような仕事に追われ続けるような生活を送っているならば、なんとかそのような状態を打破して本来の元気を取り戻さなければなりません。
ここでその方法を探ってみましょう。
現状を打破するにはまず自分の日常をよく知ることが大切です。仕事がたまるときは、今できることを先に延ばしていたり、取り掛かりが遅かったり、段取りが悪かったりしているのに、そういう自分の姿にほとんど気付いていないか、知っていても見過ごしていることが多いのです。また好きな事はすぐにやるけれど、嫌いな事や苦手な事、また面倒な事はぐずぐずして手をつけるのをためらって、放っていることが案外多いと思います。
日常を振り返って、何か思い当たることがあれば、後は自己変革を押し進めていくのみです。勇気を持って踏み出さなければ、昨日までの自分を変えて
いくことはできません。
誰にでも当てはまる現状打破のポイントは、気付いた事は気付いた時にすぐに行い、急ぐ事から片づけ、気が向くとか向かないとかに関わらず仕事に手をつけるという、当たり前のことを実行することに集約されます。 面倒な仕事は避けたいという心の奥に潜む弱気や我が侭を捨てて、腹を据えて取りかかり、仕事を追いかける気概を持つことが、仕事の中に喜びを見いだしていく原動力になります。仕事を追いかける第一歩は、気付いた事を気付いた時にやることから始まるのです。