今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成11年版14日

 本当にやる気になれば出来にくい
 事情は消えていく

「やりたいのはやまやまなんだけれど、なかなか都合がつかないので、できない」とか、「一応やり始めたけれど、色々と障害が起きて、できなかった」などということを、よく耳にしますし、口にもします。

 たしかに元々無理なこともあるでしょうが、多くの場合は、意欲が乏しく、本当にやる気がなかったことに原因があるものです。

 本当にやる気があるというのは、「どんな障害が起きても乗り越えるぞ」という気概をもって燃えていることです。そういう気概があれば、都合が付かない時には、何とか都合を付ける工夫をしていきます。


 そして、やり始めてから障害に出会っても、困ったことだと嘆いて意気消沈するのではなく、どうすればこれを乗り越えられるかと一層ファィトを燃やしていきます。また物事をさらに検討し、障害の状況を研究し、自分のやり方を省みて、なんとか突破口はないものかと探し求めたりします。

 中途半端な気持ちなら挫折するであろう状況でも、ぐんぐん突き進んでいくでしょう。そればかりではなく、その意志の力が周囲に影響を与えて、達成する方向へと状況を整えていくこともあるでしょう。

        ○
 こんな童話があります。

 山でお爺さんと二人で暮らしている少年は、とても怖がりで、夜一人で外の便所に行くことができず、いつもお爺さんに付いてきてもらっていました。



 ある夜、お爺さんが急に苦しくなって身もだえを始めました。「お医者さんを連れてこなければ・・」と少年は躊躇せず外へ飛び出し、暗く寂しい山道を走り続けて、お医者さんをつれて帰ってきました。
 無事お医者さんに診てもらって、お爺さんはすっかりよくなりました。少年はしかし、次の日からも相変わらず、一人では便所に行けないのでした。

        ○
 物事ができないというときには、山道を駆け出した時の少年のような意気込みがあるのかどうか、振り返ってみましょう。




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