今月の言葉 > 「標語解説書」から > 平成11年版29日
欠点を補い会える夫婦こそ
和楽の家庭をつくりだす
幸福な夫婦、幸福な家庭はどのようにしてできあがるのでしょうか。
例えば、周りから素晴らしい人だと評価されている男性と、素敵な人だとして皆から好かれている女性が結婚すれば、理想的な夫婦となるかというと、必ずしもそれで幸福な家庭を築けるとは限りません。
反対に、夫婦共にあまり取り柄がなく、色々な欠点が目立つ二人であっても、和やかで楽しい家庭を築くことはできます。
夫婦が幸福を築けるか否かは、二人を別々にしたときの評価を足して決まるのではなく、二人でどういう心の繋がりを作るか、に掛かっているのです。
そして、心の繋がりをしっかり作る上には、相手の欠点をどう受け止めるかが、重要なポイントになります。
もしも相手の欠点を責める気持ちが強ければ、いつも不満を抱えて暮らさなければなりません。そして責められている方にしてみれば、針のムシロに座らされているような思いになるでしょうし、責め返したい思いに駆られるでしょう。
いくらそれぞれに素晴らしいところがあっても、互いの欠点を責め合う思いが強くなれば、家庭は団らんの場ではなく、トゲトゲしく居心地の悪い場所になってしまいます。
欠点の無い人間はどこにもいません。自分にも色々な欠点があるはずです。まず相手の欠点だけを責めるという身勝手に陥らないようにしましょう。
大事なことは欠点をお互いがどうカバーして、よりよい状態にもっていけるかということです。夫婦という一つの単位でトータルしてよい結果が出れば、それが最善だと考えましょう。互いに相手の欠点を補い合っていくことで、夫婦の心の絆は強くなります。互いに欠点や弱点を持った同士であることを認め、支え合い補いあっていくなかに、夫婦にしか味わえない喜びが生まれてきます。
素晴らしい夫婦とは、足らぬ所を補い合いながら、共に暮らせる喜びを感じていける夫婦を指すのです。そしてこれは誰にも実現できることなのです。