引っ越しをして驚いたことが二つ。一つは机の引き出しやキャビネットの中に要らない物がいっぱいあるということ。

　前の事務所から新しい部屋に引っ越してきたが、広さは以前の半分以下。机やキャビネットなどの備品が新しい部屋に入りきるだろうかと心配したが、事務机と会議用テーブルを除いて他は全部きちんと収まった。

　机などを運ぶ時、今度は狭くなるから引き出しの中の物も点検し直さなければと思って整理しだしたら、半分近くが残しておいても仕方がない物と思えた。

　それらを整理し部屋のレイアウトを工夫したら、

結構ゆとりを持って配置できた。机とキャビネットが近くなったので機能的にもなった。体を使って工夫する楽しさも感じた。

　引っ越し前、こんなに狭くなって大丈夫だろうかと案じたり、少し不満を思ったことも、自分たちで荷物を運び、日々新しい部屋を整えていくうちに忘れてしまった。

　室内もキャビネットの収蔵も終えて初めて机に向かった時、何とも言えない喜びを感じた。

喜びをもって始まる。これが引っ越しの二つ目の驚きだった。