今月の言葉 > 自然誌 文章から > 平成15年 1月号 

休日の朝
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 休日は自由である。自分の思うままに自由にできる。理屈の上ではそうなのだが現実にはどうだろう。今日は自由だからと自分の好きなように振る舞うことができるだろうか。仕事から解放されて本当にのんびりと骨休みしているだろうか。

 休みになると朝からおっくうで、あれをしようこれをしようという気持ちが湧いてこない。平日は健康のため軽い運動を心がけているが、休日になるとそれもおっくうになる。自由な一日なのだから自分の創意工夫で生き生きと活動することができるはずなのに、平日のようには気力が出てこない。

 疲れがたまっているのだろうか、年齢だろうか、そんな思いでせっかくの休日を生かすことができない自分を省みる。そして「自由」を生かすことがで


きないことで、自分勝手に閉塞感を持ってしまっている。

 ある休日の朝ふとそんな自分自身に目が向いた。すると心の奥底に色々なとらわれやこだわりがあることに気が付いた。「年齢かな」と思っている心の底に、怠け心やへんな自尊心があった。それに気が付いたら心が軽くなった。さぁ、今度の休日には何をやろうか。




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