今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和06年06月号

真心をごまかさない
   教主 橋本のり子
   


 今年は「ごまかし利かぬ厳しい年」と教えられています。ごまかしというと、一般的には数をごまかすとか、誰も見ていないから怠けるとか嘘(うそ)をつくなど物や目に見える形の面でごまかすことを言いますが、この「ごまかし利かぬ」というのは形の面だけではなく自分の心をごまかしていることも含まれているのです。
 始めはこれをしようと決意していながら、楽をしたいとか損をしたくないとの思いに流されて自分の立場としてやるべき事をやらずに済ませたり、周りの人から悪く思われたくないという思いから自分の気持ちを押し込めてしまって心の中とは違う行動や発言をしているときは、自分で自分の心をごまかし


ているのです。
 人間は皆それぞれに神様につながる真心を頂いて、世の中のお役に立つはたらきをしていくようにこの世に生まれてきていますが、いつの間にか自我の思いが強くなると、真心が心の奥の方へ隠されてしまうのです。特に今年はごまかしが利かぬと教えられていますから、真心をごまかして自我の思いに流された生き方は自分にとってふさわしい生き方につながりません。
 だからこそ、今の自分の気持ちは真心にかなっているか、自我の思いに流されていないかを見つめ、自分の真心に対してごまかしのないのない生き方を貫いていくことが大切なのです。




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