今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和05年04月号

諦めずにやり続ける
   教主 橋本のり子
   


 私も年齢を重ねて体も思うように動かなくなり、歩く際によろけたりする状態ではあるのですが、正座はきちんとできますし、式典で椅子から立ち上がる時に、何もつかまらないでスッと立ち上がることができるのが自分でも不思議でした。このように立ち上がれるのは、腹式呼吸の呼吸に合わせて立っているからだと昨年気付きました。
 二十歳のころの私は体が弱かったので、本山博先生から呼吸法を続けていけば体が元気になるからと勧められ、やり始めて六十年以上になります。当初は健康になるために始めたことが、その後は私の立場として行う責任があり、ただひたすらに続けてきたことで、この年になって、式典で椅子に座らせて


いただいて務める時に立ち上がれるという、自分の立場を全うすることに思いもかけずつながっていることに気付きました。
 自分が少しでもより良き方向に変わっていくためには、努力するしかありません。そして、はっきりとした結果が出るまで諦めずにやり続けていくことです。
 どんなに些細(ささい)な事でもやり続けていけば必ず、思わぬ所で自分の立場を全うするのに必要な力を頂けると知って、諦めずに努力を積んでいくことを願います。




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