短所と長所は表裏一体
教主 橋本のり子
紙には表と裏がありますが、どこまでが表でどこからが裏であるという明確な境目はありません。表と裏は分けられるものではなく表裏は一体なのです。
人の性格もこれと同じように、あの人の長所はこれで、短所はこれだというように単純に分けられません。長所も短所も一つであり、その人の持つ質から行われたことが時と場合によって、人に喜ばれたり、迷惑となる結果が現れたりして、それが長所であるとか短所であると言われているのです。
例えば行動や決断が遅いことで周りの人をイライラさせたりする人は、一方で慎重に物事を考え、誤りのない判断を下せることがあるように、どちらも
がその人の性格であり、単純には短所とか長所では決められないのです。にもかかわらず、私たちは、家族を始め周りの人を自分の基準で短所だと決め付けて、不満や排斥の思いを持ちますが、それは一面だけしか見ていないのです。短所と思える中にも自分には見えていないだけで、それと同じくらいの素晴らしい長所が必ずあります。
欠点はすぐに目につきますが、良い面は見つけにくいですから見つけ出す努力をしていきましょう。それが、周りと和して、お互いの働きを高めていけるのです。