正しく潮時を読むには
教主 橋本のり子
昨年は「潮時読むこと難しき年」と教えられました。ここで改めて潮時を読むことについて考えてみたいと思います。潮時とは、人生を左右する大きな判断から、日常の些細(ささい)な事をやるかやらないか、どれを選ぶかという小さな判断まであります。
潮時の大小に関わらず、きちんと潮目を読んで、正しい判断をするためには、自分本位の気持ちや自分の思いに対する執着を捨てていかないと、折角(せっかく)神様から潮目や気付きを教えていただきながらこれを生かせず判断を誤ることになります。
自分本位の気持ちとは、自分の我が儘(まま)を
押し通すという場合だけではなく、人の思惑を気にして、言うべきことを言わないということも自分を立てるという思いであり、これらの思いに気付くということは本当に難しいことです。
それでは、どのようにしていけば良いかと言いますと、世の中に現れる一切は神(かん)業(わざ)としての恵みであり、その信念が弱いと、自我の思いに惑わされてしまいますので、日常から「一切が恵みである」という思いを腹にしっかりと据えていくことが大切です。
これによって、判断に迷うことが起きたとしても、一瞬にして自我や執着の思いが消えて、真心からの判断ができて潮時を正しく読むことができ、幸せへとつながるのです。