今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和03年11月号

過程の心を見つめる
   教主 橋本のり子
   


 私たちの目の前に現れたことのすべては例外なく神(かん)業(わざ)であり、一切が恵みでありますから、まず何事も喜んでやることが立場を全うしていくために大切です。
 そこで、始める前に「喜んでやろう」と決意して始めて、終わった時には達成感で嬉(うれ)しい気持ちであると思います。
 しかし喜んでやっているにもかかわらず、思うような結果が得られないことがあるのはどうしてなのでしょうか?
 それは喜んでやろうと決意して始めていても、途中の過程でどのような気持ちでやっているかに気付かず、見ていないからです。


 例えば家族のために美味(おい)しい食事を作ろうと決めて作り出しても「この包丁は切れが悪い」とか「この食材は鮮度が良くない」とか、いつの間にか料理をしながら不足や不満が湧いては消えていることに気付いていないのです。折角(せっかく)喜んでやろうと決めても途中でこのような気持ちになっていては喜んでやっていることにはなりません。始めから終わりまでを同じ喜びの思いを持って楽しむ心で行ってこそ行ったことになるのです。
 喜んで物事をやるとは、最後まで喜びの心を持ってやり終えるということで、これを知って心に強く決めて、結果の出る一日の働きをすることをしていきましょう。




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