今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和03年03月号

「其の元を忘れず行へ」
   教主 橋本のり子
   


 調理中に包丁を使っていて、つい他のことを考えていて怪(け)我(が)をすることがあります。これは今自分がしている手元のことと心が一つになっておらず散漫になって使っていたからです。
 このように今自分が何の目的のためにしているかを意識して行うことが大切であり、それは人生のあらゆる事に共通しています。 それをきちんと分かっていないと、いつの間にか自分の都合や周囲の事情に捉われて判断や行動を誤って失敗する結果になるのです。
 神訓に「何事も其(そ)の元を忘れず行へ」と教えられています。どのようなことにもそれを行うには何らかの目的があります。その意味をはっきりと


しないで、捉われ心で散漫となって行うことにより、失敗や行き詰まりが生じてくるのです。
 私たちは今自分が何を行っているのか、目指すべきものは何かをしっかりと確認して生きることが必要です。
 今年という年について、神様よりあらゆる面で変化が激しく、その潮時を読むのが難しい年だと教えられています。そのような時に当たって、何を行うについても目の前の事に集中して、自分の環境と立場に於(お)いて、どのように行うかを考えて行動してください。




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