今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和02年12月号

いつ死ぬか分からない恵み
   教主 橋本のり子
   


 私たちは自分の死について、いつであるか分かりません。分からないから日常の生活をいつものこととして慣れの気持ちでしたり、漫然として暮らしています。ところがいつか今までやっていたことができなくなり、突然に死が訪れたりして「あの時で最後と分かっていれば、少しでもきちんとしたのに」と後悔をしても、時間を巻き戻すことはできません。
 一方で自分がいつ死ぬか分からないからある意味のんきに暮らしておれるのです。もし、何月何日に死ぬことが分かっているならば、それまでの日々を迫り来る死の恐怖に悲しんだり、焦ったり、不安な気持ちで過ごしたり、とても平常心では暮らしてい


けない人がほとんどだと思います。
 自分が死ぬ日を分からないことで、日々の生活をこのような思いにならずにしっかりと生きていくために、神様が死ぬ日を分からないようにしてくださっているという最高のお恵みなのです。
 ですから私たちはこの神からの恵みに対し、これに応えるためにも今を大切にして生きていくことです。確かにあるのは今だけなのです。この大切な今という時を誤りなく過ごしていくために、神様と先祖に喜んでもらえる生き方は何かを考えて、それを選び、悔いのない生き方をしていきましょう。




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