今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和02年05月号

世界はつながり合っている
   教主 橋本のり子
   


 私たちが生活しているこの現象界は、私たち人間をはじめ森羅万象が何一つとして単独で存在しているものはなく、一切が直接間接に互いにつながり合って、切り離すことのできない関係にあり、一つのもの(一体)として成り立っているのです。
 一人の人間は、単に孤立した人間ではなく、現象界の一つの部分をなしており、人間が自分の意志で決定し行動することで、つながり合う現象界に影響を与えているのです。世界には七十数億の人間がおり、その一人一人がどのような心で暮らし、行動するかによって、今の世の中の状態が現れているのです。このようなことを言われてもなかなか実感はなかったでしょうが、この度の新型コロナウイルスの感染症の世界的な広がりを見ると、一人の人間の生き方が自分の周囲ひいては地域、国、世界全体とつ


ながり影響し合うことが明らかになっています。
 現在、感染症の被害を抑えるための様々な対策や行動の自粛が呼びかけられています。この状況にあたり、自分の思いや行動は世界とつながっているのですから、心がけ次第で状況は変えていけるということの信念を強くし、この困難を通して皆が心を合わせて、つながり合う世界全体の安心・安泰を願い、自国と自分本位の狭い生き方を変えていくきっかけにしていくことを願います。




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