今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 令和01年06月号

譲り合う、助け合う、思いやる
   教主 橋本のり子
   


 日本人は古来よりお互いに譲り合う、助け合う、思いやるという精神を大切にしてきました。
 この精神は若い人たちには伝わっていないように見えましたが、東日本大震災の時に避難所でお互いに譲り合ったり、救援物資をもらう時もきちんと並んで受けとったり、ボランティアに多くの人が参加するのを見た時に、国民の心の奥にはこの精神が息づいていると確信しました。
 この精神が根付く基は我が国が始まって以来、国民のことを我が子のように大切に思い、その幸せを一心に願ってこられた、歴代の天皇陛下の大御心を受けて、天皇陛下を中心に戴(いただ)いている国柄をその時代その時代の国民が受け継いできたから


です。
 令和の御代になりました。「令和」という文字について、万葉学者の中西進氏は「麗しく品格を持ち、価値をおのずから万国に認められる日本になってほしいとの願いが込められている」と述べておられます。この新しい時代に当たって、私たちは一層古来からのお互いに譲り合う、助け合う、他を思いやる気持ちを心の中心に置いて、他の国のことも大切に思うことで自然に和やかな世の中を実現していくためにも穏やかな心で一日一日を過ごしていただきたいと願います。




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