今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 平成30年07月号

言い訳する心
   教主 橋本のり子
   


 先日飛行機に乗った際、座席でペットボトルの蓋を開けようと何度か試みましたが、開けることができませんでした。
 その時、隣の席の若い男性に「開けてくれませんか」とお願いして開けてもらいました。
 お礼を言って、ペットボトルを受けとった後、思わず「いつもは開けられるのに」と独り言をつぶやきました。言った途端に「あぁ何て言い訳の多い自分なのだ」と気が付きました。
 確かに日頃はペットボトルの蓋を何とか開けることができていたのですが、今日は現実に開けられなかったので、開けてもらったのですから素直にお礼を言うだけでいいはずですが、そこに言い訳が無意識に付いてくるのは、自分を実質よりも高く見たいという思いがあるからです。


 私たちが目指す霊魂を浄(きよ)めていく道は、まず自分のありのままの姿に気が付いていくことから始まります。それでも自分自身では自分を良く思いたい、悪く思われたくないという自分を守る思いが、知らず知らずに自分を知ることを妨げています。
 まずは日頃から「自分のありのままの姿に気付いていきたい」と願って暮らして行く中で、自分の言動を素直に見つめていけば、言い訳する自分に気付けるのです。




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