今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 平成29年02月号

イラッとする心は
   教主 橋本のり子
   


 私たちは常に様々な事を思いながら暮らしています。長い時間同じ思いになっていることもありますし、記憶にも残らないうちに次々と思いを変えていることもあります。
 例えば自分の思い通りにならないことがあった時、他人に対し、物に対し、自分に対してまず一瞬イラッとした感情を発し、その後で勘違いであったと反省したり、有り難いと感謝する思いになったり、どうしようもないことなので、仕方がないと受け入れたりと気持ちが変わって、イラッとする思いは消え去ってしまって、そんな思いになったことも忘れてしまいます。
 しかし、一度心の中に起きた感情は心の奥に積まれていきます。その時は何もないのですが、イラッとする思いは自分の思い通りにしたいという強い心


であり、怒りの思いは強烈な心のエネルギーを持っていますので、心を痛めつけます。心が痛めば、心と体は一体ですから、体を痛めることになります。
 これが積もり積もってくると体を大きく痛める事の元になるということを心に大きく留(と)めておかなければなりません。
 生活の中で全く気付けずに発してしまう、この一瞬の「イラッ」とする思いが、困難や災難や不幸の起点となるということを知ってください。




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