今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 平成27年12月号

小さな恵みに気付き、感謝を積み重ねる
   教主 橋本のり子
   


 昨年手術を受けて以降、体が以前に比べて思うように動かないことが多くなりました。不便を感じることもありますが、一方で今まで気付けずにいた周りの人のちょっとした心遣いに「ありがたいなぁ」とこれを恵みとして気付けるようになりました。
 私たちの周りにはこうした小さな恵みが一杯あります。一日の生活の中で小さな恵みに気付くということは、そこに小さな感謝が生まれます。小さな感謝を積み重ねていくことは、生かされているということに気付くことにつながり、結局は謙虚に生きることにつながります。
 神訓に「己を虚しうしてひとを尊ぶべし」と教えられています。謙虚な生き方は特別な美徳や善行などでなく、一体活動を生きる私たちが当たり前に行う姿であり、それが自分をよりよく生かすことにな


り、幸福へとつながっていきます。
 人間は知らぬ間に自分の都合や我欲にとらわれて、判断を誤ることがありますが、謙虚な生き方を積み重ねることによって、人生の大きな岐路に立ったときに我欲にとらわれず、誤りのない判断ができることになるのです。
 日頃の暮らしの中で小さな恵みに気付き、小さな感謝を一つでも多く積み重ねていくことを大切にしていきましょう。




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