今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 平成27年06月号

苦痛の意味を知ろう
   教主 橋本のり子
   


 神訓に「苦痛は善悪のさかひと知れ」と教え示されていますが、私たちは身辺に貧病争などの苦痛が現れてきたとき、何か悪いことをした報いではないかとか、あるいは信仰的な人は神様の罰(ばち)かお咎(とが)めではないのか、などと考えてしまいます。 
 このような考え方は真面目な、人生に対して真摯に取り組んでいる考えのように思えますが、真実は「苦痛とは善悪のさかい」であり、苦痛が現れたということは、悪になる不幸になるという面だけでなく、善の方すなわち物事が好転する方への「みち」が開けていく切っ掛けを神様が教え示しておられるのです。
 すなわち、苦痛によって今までの生き方を改め、新たな、より良き生き方を見いだしてそれを実践し


ていけば、今迄以上の素晴らしい結果に恵まれるのです。これはその苦痛を受けている人は、その時点で現状より進歩し向上しなければならない立場にいるのです。すなわち神様がその人により大きな「はたらき」をさせようと恵みを与えておられるので、罰でもお咎めでもありません。
 神様はその人に解決できないような苦痛を与え給うことは絶対にありません。解決できないのは苦痛を嫌がり逃れようするからです。苦痛は真剣に取り組めば必ず解決できます。そして、それを解決しようと努める過程で人間として一段と向上するのです。




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