背後からのお力添え
教主 橋本のり子
私たちは自分だけのためにしていることは何一つないのですが、同時に自分の力だけでできることも何一つないということも知らなければなりません。自分には能力があり他人より抜きんでていると自負している人は、ややもすると自分の力だけで物事をやっていこうとしますが、現実は自分の力だけで物事が上(う)手(ま)くできたり完成したりすることはありません。
私たちが何か物事をやるとき、それが思うように完成したり成功するのはその人の能力であることは勿(もち)論(ろん)ですが、同時に私たちを護(まも)ってくださっているご先祖のお力添えによって、神の恵みを頂いて成功していることを忘れてはなりません。これを知ることが感謝の心につながるのですが、このような謙虚な気持ちがなく、ご先祖
のお力添えや神の恵みに気付かないで、全ては自分の力だけでやっていると思い込んで感謝の気持ちを忘れていると、いずれは物事が停滞して、行き詰まりを経験することになります。
また逆に、この仕事は私には難しいと尻込みしたり、失敗するのではないかと過度に心配するのも、自分の力だけでやろうとするからです。この場合も、背後から目に見えない援助を頂けるということを知って、憂い心を去って、ご先祖のお力添えや神の恵みを信じて唯(ただ)々(ただ)自分の尽くすべき事を尽くしていくことです。