今月の言葉 > 自然誌 巻頭文から > 平成27年03月号

和とは中心に帰一すること
   教主 橋本のり子
   


 会社などの組織や集団などでは、その組織の「和」が大切であることは言うまでもないことです。一般に和というと、ただ単に周囲と対立しない、仲良くすることだと考えられていますが、それは表面的に形の上から見てのことです。
 本当の和とは一つの組織なり集団で中心をはっきりとさせて、組織を構成するメンバーがその中心に対して帰一していこうと心掛けることです。そこに集団の構成メンバー相互の間にも親しみが生まれ、集団そのものの和が実現するのです。言うまでもなく中心に帰一すると言っても、自分の考えを押し殺して盲従するのではなく、自分の意見はハッキリと表現することも大切です。
 組織の和を乱す一番悪い行為は、中心に帰一しようとしないで自分の気に入った人だけと関係をうま


くやっていこうとする行為です。これは結局派閥を作って、全体の和を大きく乱す事になるのです。今までの世間一般の会社なり組織で和が乱れ組織が分裂したり壊滅した原因の多くは、この自分の気に入った人たちとの集まりが多発したり増殖したことがその根底にあるのです。
 本当の和とはあくまでも中心に帰一していくことです。気が合う者だけが雷同して集まるのは、単なる派閥に過ぎず、それはかえって組織全体の和を乱していくことになるのです。




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